クロッカス
ハナサフラン(花沙芙蘭 又は 花洎夫藍)
分類 : アヤメ科クロッカス属 多年草
学名 : Crocus sp.
原産地 : 地中海沿岸~小アジア
特徴 :この花は春咲き種と秋咲き種に分けられますが
普通知られているのは春咲き種が多いようです。
地表から線状の葉が出ると同時に
球根の中央部から花茎が立ち上がって花を咲かせます。
草丈10cm内外。
葉は細い線状で、長さ10cm内外、幅3mmほど。
葉の中央は凹み、白い筋が入ります。
花の大きさは4~5cm。
名前の由来 : ギリシア語のクロケ(=糸)が語源で
糸のような細長いメシベを持つ種があることから。
ハナサフランとは、秋に咲くサフランに対してついた名前。
メモ=クロッカスとはアヤメ科クロッカス属の総称で
春咲き品種には
黄色で早咲き品種の「クリサントゥス種」
白色の寒咲きクロッカスといわれる「シーベリ種」
白または紫色で、3月中旬頃に開花する「ベールヌス種」があり
ベールヌス種からは多くの園芸品種が作られていているそうです。
本画像には「早咲きクロッカス・ブルーパール」の名札がありましたが
今頃咲いています。
※データなどは2013年2月投稿記事に加筆修正しました。
Posted on 2022/04/11 Mon. 10:00 [edit]
プリムラ・マラコイデス
セイヨウサクラソウ(西洋桜草)
オトメザクラ(乙女桜)
ケショウザクラ(化粧桜)
分類 : サクラソウ科サクラソウ(プリムラ)属 多年草(耐暑性が弱いので1年草扱い)
学名 : Primula malacoides
原産地 : 中国中南部
特徴 : サクラソウ属の仲間は世界で500種以上あるそうで
マラコイデスはヨーロッパで園芸用に改良されたもの。
草丈は20~40cm。
早咲き品種だと12月頃から花茎を伸ばして咲き始め
5月頃まで数段の輪生花を出して咲き続けます。
葉の裏や蕾、花茎は白粉を帯びます。
花の大きさは2~3cmほど。
多くの園芸品種が出回っていて
花色は白、濃~淡ピンク、赤、紫などがあります。
名前の由来=プリムラとはラテン語で「最初の」の意で
同属の1種が早春に開花することから。
マラコイデスは「軟質の」意で、葉の柔らかさに由来。
メモ=園芸店でよく目にするプリムラの仲間にはマラコイデスの他
ジュリアン、ポリアンサ、オブコニカなどがあります。
その中でもマラコイデスは
日本に自生するサクラソウ(桜草)やクリンソウ(九輪草)に似ていることもあり
春先に咲く花として人気があります。
因みに、ニホンサクラソウ(日本桜草)、クリンソウの開花は
マラコイデスが盛りを過ぎた頃からです。
※データなどは2017年3月投稿記事に加筆修正しました。
Posted on 2022/04/09 Sat. 10:00 [edit]
2022年・ご近所の桜たち…5
オオシマザクラ(大島桜)
一重 中~大輪 白色
サトザクラ(里桜)といわれる栽培品種の親となっていて
この桜がなければ多くの品種は存在しなかっただろうといわれています。
ソメイヨシノ(染井吉野)の片親でもあります。
葉と花は同時に出て、花には強い芳香があります。
葉を塩漬けにして餅を包んだ和菓子が「さくら餅」です。
伊豆大島に自生する桜でこの名前があります。
(記事は2013年3月投稿記事に加筆修正しました)
しづ心なく 花の散るらむ
紀友則
Posted on 2022/04/07 Thu. 10:00 [edit]
ギンヨウアカシア(銀葉あかしあ)
ハナアカシア(花アカシア)
俗称・ミモザ 又は ミモザアカシア
分類 : マメ科アカシア属 常緑高木
学名 : Acacia baileyana
原産地 : オーストラリア南東部
特徴 :樹高9~12m。
葉は偶数2回羽状複葉の長さ3~5cm。
小葉の長さ1cm内外で、白い粉をかぶっているので銀緑色に見えます。
葉の付け根に黄色の小さな花が集まって付き
満開時は黄色のシャワーが降り注いでいるようで、きれいです。
因みに、細く黄色にに目立つのはオシベで
メシベはオシベよりわずかに突き出ています。
名前の由来 : 葉っぱが銀緑色に見えるアカシアということから。
アカシアは学名読み。ギリシア語で「鋭い刺」の意。
メモ=よく似た花を咲かせる仲間に
・フサアカシア(総アカシア)があります。
こちらは、羽状になっている小葉の数が30~40対と多いのが特徴です。
ギンヨウアカシアは8~20対程度ですから見分けやすいかもしれません。
・葉が卵円形の小葉で構成されるムクゲアカシア(尨毛あかしあ)もあります。
●ミモザの名前で呼ばれることがありますが
学名のミモザ(Mimosa pudica)はオジギソウ(お辞儀草)のことです。
●単にアカシアと呼ばれる白い花がありますが、それはハリエンジュ(針槐)のことで
別名をニセアカシア(贋アカシア)ともいいます。
※データなどは2017年3月投稿記事に加筆修正しました。
Posted on 2022/04/05 Tue. 10:00 [edit]
ボケ(木瓜)
分類 : バラ科ボケ属 落葉低木
学名 : Chaenomeles speciosa
原産地 : 中国
平安時代に渡来したとされ、園芸品種が多くあります。
特徴 : よく枝分かれし、樹高1~2m。
小枝は刺状になりますが、品種によっては刺がないものもあります。
葉は楕円~長楕円で、縁はぎざぎざ(鋸歯)があり、長さ4~8cm。
葉が出る前、又は同時に葉の腋に径2~3cmの花を咲かせます。
果実は果柄がほとんどなく、長さ8~10cmのぼこぼこした楕円形で
7~8月頃に黄色に熟れます。
名前の由来 : 果実が瓜に似て木になるので「木瓜(もけ)」が転じたとされたり
「木瓜(ぼっくわ)」が転じたという説もあり
その由来についてははっきりしないという説もあります。
メモ=自生種にクサボケ(草木瓜)があり
国内で園芸化され、その過程でボケとクサボケが交雑し
その中間型と思われる品種も多いそうです。
春咲きの代表的な園芸品種に「東洋錦」があり
同じ株、同じ枝に紅、白、桃色が咲き分けます。
他に、二季咲きの「長寿梅」や八重咲きの「昭和錦」
四季咲き種、遅咲き種などがあるそうです。
※データなどは2017年3月投稿記事に加筆修正しました。
Posted on 2022/04/03 Sun. 10:00 [edit]
2022年・ご近所の桜たち…4
ヤマザクラ(山桜)
一重 小~中輪 白~淡紅色
本州の宮城県、新潟県以西~四国・九州に分布
日本の野生サクラの代表格で、古くから親しまれてきたサクラです。
花が咲くと同時に若葉が展開します。
花は一つの軸に1~5個付き、若葉は赤、茶、緑色など変異が多く
葉だけでなく、開花が早いもの、遅いもの、幹の色などにも変異があり
個性豊かなサクラということです。
現在はサクラといえばソメイヨシノ(染井吉野)が代表格になっていますが
ソメイヨシノの品種が発見され、全国に広がったのは明治期以降。
吉野山(奈良県)のサクラの大部分はヤマザクラといわれています。
(2018年3月投稿記事に一部加筆修正しました)
その如月の 望月(もちづき)のころ
西行法師
Posted on 2022/04/01 Fri. 10:00 [edit]
ハナモモ(花桃)3種
分類 : バラ科モモ(サクラ)属 落葉小高木
学名 : Prunus persica
原産地 : 中国北部
特徴 : 樹高3~5m。
葉は卵形~楕円状披針形の長さ7~10cm。
花は前年枝の葉の腋に1~3個付き
花柄はほとんどなく、葉が出る前か同時に径3~5cmの花が咲きます。
基本種の花弁は一重の5個で平開するということですが
八重咲きなど多くの園芸品種があります。
7~8月頃に実が熟れます。
ハナモモ(花桃)の実は径3~5cm。
ミモモ(実桃)の実の大きさは品種によって異なりますが、大まかに8cmほど。
名前の由来 : 実が赤いことから「燃実(もえみ)」が変化して「モモ」になったという説や
多く実がなることから「百(もも)」が転じたものなど諸説ありました。
メモ=古くに中国から渡来したものとされていて
観賞用として品種改良がされ始めたのは江戸時代中期からだそうです。
果実用の品種は明治期になって
中国や欧米から入ってきた品種をもとに改良されたものだそうです。
・観賞用に庭木などとして植えられるものを「花桃」
果樹として栽培されるものを「実桃」といって区別するそうですが
「実桃」の花も美しいです。
※データは2015年4月投稿記事に加筆修正しました。
Posted on 2022/03/30 Wed. 10:00 [edit]